2017年 04月 05日
シロタヌキ
猫友さんの玄関先で勢力争いがあり ボス猫の世代交代が有ったようです。
3代目ボスとして、いつもご飯を食べに来ていたシロタヌキ、
どこへ行ってしまったのだろう・・・
外で暮す猫ちゃん達は、
沢山楽しい事が有る反面 生き抜くこと自体が生活の毎日
へそ天で床に落ちている家猫達とは
その厳しさは比べ物にならないのだと思います
でも、彼らには、私達が知らない秘密があるのです
僕は、人が沢山いる街で生まれた
子供の頃、街を歩いていると、<あ、シロ猫ちゃんだ>とか
<シロちゃーん、可愛い>なんて言われることがよくあって
僕は自分が<シロ>なんだと思った
でも、それは僕には余り関係の無い事だった
僕にとって重要なのは、ご飯を食べる事
毎日お腹いっぱいにご飯を食べるのは、結構大変なんだ
ある日、いつもよりもうんとお腹が空いて、初めての場所をうろついていた
すると、なんだか他よりも優しい光が漏れてくる扉を見つけたんだ
人間は知らないかもしれないけれど、僕たちは皆、
それぞれに自分の鍵を持って生まれてくるんだ
人間と暮す連中の事は知らないけれどね
もしかしたら、ここが僕の鍵に合う扉が有る場所なのかもしれないと思って
ちょっと覗いてみることにした
<いや、違った・・・ここじゃない>
でも、ここのおばさんは、僕の事を<シロタヌキ>とよんで、
毎晩ご飯をくれるようになった
<シロ>は解る。僕の事だ。
でも<タヌキ>って何だろう?
僕の事をそう呼ぶんだから、きっと白い王様って意味なんだろう
<タヌキ>っていうのは、<王様>って意味に違いない
皆、自分の鍵で開けた扉の向こうでは、王様になるって聞いたことが有る
ここのおばさんは、どんなに遅く帰ってきても、天気が悪くても
ちゃんと僕のためにご飯を用意しておいてくれる。
口は悪いんだけどね。凄く優しくて、面白いおばさんだ。
時々、ここが僕の鍵の場所だったら良かったのにって思う事もあった
この面白いおばさんを、僕の召使にしてあげても良いかなと思う事もあった
でも、いや、ダメだ
僕の鍵がそれを許してくれるはずがない
それに、この扉の向こう側には、どうやらこの面白いおばさんの事を
バカみたいに大好きだって連中が沢山いるようだしね
そして、実はついこの間、
僕は自分の鍵にピッタリの扉を見つけたんだ
このことを、おばさんに伝えようかどうしようか迷ったけど
やはり 何も言わずに行くのが王様の威厳ってもんだと思うんだ。
だから 僕はこのまま行くことにするよ
おばさん、ご飯を有難う
僕は自分の王国で、鳥を追いかけたり、お日様をいっぱい浴びて
野原で寝っ転がったり
毎日お腹いっぱいの生活を送るために 自分の扉を開けに行くよ
おばさんのこと、ちょっと好きだったよ
今まで、ありがとな!
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本当にありがとうございます〜❗️
今、読みながらもうウルウル来てます〜;_;
シロタヌキの姿がねこばばあさんのブログに登場しなくなって、
本当に寂しくって。
でも、こんなに素敵な絵と素晴らしい文章を読んで、凄く嬉しかった〜!
「自分の鍵」で自分の王国の扉を開けたシロタヌキの幸せを祈ります〜☆
温かいものが込み上げてきてます…
きっとシロタヌキさんは自分の鍵で自分の幸せの王国のドアを開けたんだと思います♪
長崎にはたくさんの外猫さんがいて我が家回りも見慣れた子達が居ます。
ごはんをもらったり抱かれたり写真を撮られたり…私達の知らない楽しい世界があるんだろうなと思いつつでもご飯と気持ちいい寝場所が保証されてない、だからいつも大丈夫かなって気になるんですよね。
そのなかに3年ほど前から白猫がいてチビだったのが大人になり白がグレーになってしかもすごく大きくなっていたんです。
最近見ないなって思っていてとても気になっていたらなんと!首輪をつけて歩いていたんです!!
それが10日程前。なんか偶然にも(すごい偶然)その子と重なって…
それぞれ形は違ってもいつか必ず自分の鍵で自分の幸せの王国の扉開けるときがくるんですよね~
外猫の世界は、厳しいですよね
自由も沢山有って、美しいけれど、やはり過酷な世界
わたしもシロタヌキの事が気がかりでなりませんでした。
何か一つ物語を作りたいと思ったんです、
多分ヘタレな自分のために^^
自然を生きる動物は、常に美しいですね♪
以前、個展にいらしてくださったときに、
長崎の外猫ちゃん達の恵まれた環境の話をお聞きし
日本にも素敵な場所が有るんだなぁ~と感動しました
それでも やっぱり厳しいですよね
でも、白猫ベルさんが気にかけていた猫ちゃん!
首輪をつけて幸せそうにしていたんですね!!素晴らしい♪
どの子の鍵も、幸せの扉が待っていることを、心から祈りたいですね。
yokoさんの 優しい優しいお話に感動し、わんわん泣きながら読みました。
おばさんにも懐かないのは小さい頃いじめられて人間不信になっているから、悪い人ばかりではないよ、許してね、と
シロタヌキに謝ったりしていました。
でもシロタヌキは王様だから威厳をもって接していたんだ。
それを聞いて安心したよ。君は立派な王様だったよ。
自分の国でお日様を浴びてゆったりと幸せに暮らしてね。
そうね、お外で厳しく生きている動物達は
みーんな王様王女様なんだと思います
アマアマな私の気持ちなんて届かない所で美しく生きているとは思っても、自分のための物語が必要だったのよね^^
私、ヘタレだかんねぇ~